2010年02月18日

コンクリートの現場検査

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コンクリートの調合等は事前に調合表を提出してもらい、現場ではその内容を検査に立ち会うことによって確認することになります。強度やスランプなどは出荷伝票に記載されていますので、その内容を見れば基本事項の確認はできなくはありません。また、コンクリートはJIS認定工場より出荷されますので信頼性は担保されていることは前提です。
しかし、「品質」がより問われる時代になってきました。今回、そのコンクリートの品質を確認する検査の方法やそのプロセスを再確認しました。これは、建て主により安心を伝えるためのものです。
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強度・スランプ・出荷時間等が記されている
■スランプの検査
生コンクリートは、一般には水量が多ければ柔らかい。しかし、水が少なく固めの方が耐久性は高まります。とは言っても実際には一定の流動性がないと施工性に影響がでるためにその基準が設定されています。今回、スランプは15cmで指定しています。
スランプというのは「物価や市場などが急落する」や「人気などが衰える」などを言うslumpのことで、写真のような器(スランプコーン)にコンクリートを詰め、これを引き抜いた後に最初の高さ(30cm)がどの程度下がるのかを計測し、その流動性を判定します。

私が現場に到着したときには、棟梁の立会いですでに検査が行われていていたため、この写真は、再度その作業をしてもらった時のものです。このときはすでに硬化も進んでいたためか12cm程度となりました。
本来のミキサー車から採取直後の検査結果はスランプ15.5cm。許容差±2.5cmの範囲内でOKということになります。
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■空気量の検査
コンクリートに含まれる微細な空気はその量によって流動性を高めることができ、結果として単位あたりの水量を減らせる効果があるため、硬化後の強度に影響します。しかし、空気量が多過ぎればやはり硬化後にマイナスの要因になりますので、基準では、一般的に3〜6%程度の空気量を標準としています。今回の検査時では4.9%でこの範囲に納まっていることが確認できました。よってOK。
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■圧縮強度の試験
コンクリートの命はなんと言っても圧縮強度ですから、固まってからその強度が指定どおりに発現するのかが一番重要なことです。基本的には基準強度以上が発現するコンクリートが持ち込まれているはずです。しかし、現場で打設した液状のコンクリートではそれを確認することはできません。そのため、実際に目の前で打設するコンクリートからサンプルを採取し、後に強度試験をして確認することになります。

今日は、強度試験用の6本の供試体を採取し、1週間(材命7日)後と4週間(材命28日)後に試験を行います。コンクリート強度は、この4週間後の試験で指定強度以上が出ていればOKです。1週間後に行うのは、強度発現の異常等を確認するために行います。もし、強度が出ない事が想定されれば大問題で、コンクリートの打ち直しを行う必要もでてくることになります。それを4週間後に確認しても現場の工程は進んでいますので打設1週間後に目途をつけておくことを通達で指導しています(※1)。
木造住宅の基礎ということで意外と安易に扱われているような場面を見受けることもあしますが、どのような構造であっても「基礎」がしっかりしていなければ、建屋がどんなにしっかりしていてもよろしくありません。コンクリートの品質を確認しておくことに越したことはありません。

このコンクリートの各種試験については、本来は施工管理者が行うのが筋ですが、検査機器や試験装置等を持っていることはありませんので、一般には生コン工場が代行してくれる仕組みがあります(※2)。今回もそれを利用します。そのため今日のように現場での検査や後日の強度試験などには、つくり手側で立会うことになります。
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コンクリート打設温度と塩分量を測定している  供試体は6本

[2010.02.16]

※1:昭和50年住指発第497号「コンクリート工事の適正化に関する指導について」
※2:代行試験の参考URL   http://namacon.or.jp
   「埼玉中央生コン協同組合」のHP 「代行試験」へ直リンク
posted by 太郎丸 at 21:28| Comment(0) | 上尾の木の家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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